今回はお芋の苗の植え付け(苗植え)方法についてご紹介していきます。
一般的な4つの方法はこれだ
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直立植え
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斜め植え
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舟底植え
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水平植え
1つずつ解説していきますね。
1.直立植え
芋の苗を土に対して2〜3節を直立に挿し込む方法です。
1つの苗から育つお芋の量は比較的少ないですが、量が少ないかわりに1個当たりのお芋が大きく育ちます。
また、生育期間が短いという特徴がありますので、早く育てて収穫するような早堀栽培に向いています。
2.斜め植え
斜め植えは、名前の通り苗を斜めに植える方法です。
直立植えよりもやや深く、3〜4節を斜めに挿し込みます。
直立植えと比べるとお芋が出来る量が多い傾向にあり、適度な大きさのお芋ができます。
マルチ栽培に向いています。
3.舟底植え
苗の中央部をやや深くして5節程度を土中に舟底の形に植える方法です。
一般的には、大苗を用いて露地栽培(無マルチ栽培)で取り入れられていますが、マルチ栽培でもマルチシートに長く切り込みを入れることで植え付けは可能です。少し手間がかかります。
舟底植えの場合は苗同士の間隔を40㎝と広めにとるようにします。
一つの苗あたりの収穫量は多いですが、植え付けに手間が掛かるので、広い畑でたくさん植えるのには向きません。
狭い畑でしっかりと収穫するのでしたら船底植えは適しています。
また、水平植えよりも生育が確実とされていますが、水平植えと比べるとお芋の大きさにばらつきがみられます。
4.水平植え
畝(うね)に深さ5~10cmの溝を切り、苗を水平に寝かせて5~6節を埋める方法です。
芋の数を確保しやすく、芋のそろいもよくなり、芋の位置が浅くなるので収穫もしやすくなります。
充実した良質の大苗を用いてマルチ栽培を含む普通堀り栽培にも向いています。
ただし、浅植えのため、植え付け後の強風など悪条件に遭遇すると活着不良(根付き不良)となりやすいデメリットがあります。
ー 補足 ー
今回4種類のお芋の苗の植え付け方法をお伝えしましたが、どの方法で植え付けを行っても共通してやってほしいことがあります。それは、
苗を植えた後に土を鎮圧する
ということです。
なぜかというと、お芋の苗の特徴に関係があります。
お芋の苗は「つる苗」(「切り苗」など呼び方はいろいろあります)と言って、種イモから生えてきた苗を切り取った苗になります。
切り取った苗の先端はまだ「根」が出ていません。(もちろん根が出てきている苗もありますが短いです)。
このまま土に植えただけだと、活着せずに(根付かずに)苗が枯れてしまう可能性が高いです。
苗を植えた後に土の上から鎮圧することで、苗の先端と畑の土がしっかりと密着し、活着が促されて枯死を防ぐことができます。
サツマイモ栽培の最初の関門は、この苗の先端から根を出させて活着させることになりますので、植えた後の土の鎮圧は大事なひと手間になります。
まとめ
今回はお芋の苗の植え付け方法を4種類ご紹介しました。
それぞれの方法には一長一短ありますので、もしご自身でサツマイモ栽培をされるのであればぜひ参考にしてみて下さい。
また、植えた後の土の鎮圧は大事なひと手間になりますので、忘れずにぜひ行って下さいね^^
今回もお読みいただきありがとうございました。
《参考・引用文献:サツマイモ辞典/財団法人いも類振興会》